談話・見解

【特別決議】「平和こそ最大の福祉」~憲法を守り平和で人間らしく生きる社会をめざそう!

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 福祉保育労は9月20・21日に東京都内で第30回定期全国大会を開催しました。
集団的自衛権の行使を容認する閣議決定などをめぐる状況と、「平和こそ最大の福祉」を掲げてとりくむ私たちの姿勢を明らかにした特別決議を採択しました。

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【特別決議】
「平和こそ最大の福祉」~憲法を守り平和で人間らしく生きる社会をめざそう!

 昨年末、国民の知る権利を奪う秘密保護法を強行成立させた安倍内閣は、返す刀で今年7月、集団的自衛権の行使容認を閣議決定しました。集団的自衛権とは、密接な関係にある国が他国から受けた攻撃に対し自国が武力で反撃できるというもので、これまで日本では認められないと自民党内閣も繰り返し表明してきたものです。今回の暴挙はアメリカなどの戦争への自衛隊の参戦に道を開くことになり、明らかに平和憲法に反するものです。

 現在、世界では国家間の紛争に武力による介入が公然と行われていますが、それは結果として問題の解決には至らず、果てしない報復の連鎖を生み出し、多くの民間人の犠牲を生んでいます。日本国内では「憲法9条にノーベル平和賞を」という市民運動が生まれ、ノルウェー委員会に正式に受理されたことで明らかなように、国際社会の日本国憲法に対する信頼は大変厚いものです。

 「戦争」と「福祉」は相容れません。戦争する国づくりが進めば、今年度5兆円になった防衛費はさらに膨らみ、すでに進行している社会福祉・社会保障の切捨てがいっそう加速され、今年過去最悪となった子どもの貧困率もさらに高まります。アメリカではすでに貧困から脱するために軍隊に入る子どもも少なくなく、このように戦争が貧困を生み、貧困が戦争を支えるという「戦争と貧困の負のスパイラル」に陥る危険があります。

  日本は、侵略戦争とそれに続く第2次世界大戦の反省から、「戦争の放棄」「基本的人権の尊重」「国民主権」を柱とした憲法を制定し、戦後69年間、度重なる改憲策動のなかでも国民は日本国憲法を守り続けてきました。憲法は、前文で「すべての国民が平和のうちに生存する権利」を謳い、戦争を放棄し武力の保持を認めていません。そして基本的人権として生存権(25条)を規定しています。平和に生きる権利と社会保障を受ける権利は一体のものです。

  今、沖縄では辺野古で米軍基地建設を強行しようとする政府と住民との熾烈(しれつ)なたたかいが行われています。知事選挙を目前にして、政府に対する日本中の国民の怒りが広がりつつあります。沖縄の住民のたたかいと連帯し、改憲を許さない運動をすすめることがかつてなく重要性を増しています。

 集団的自衛権の容認は閣議決定されましたが、自衛隊法の変更など具体的な法整備はこれから議論されます。たたかいはこれからです。私たちは、全労連の取り組む「かがやけ憲法署名」を職場で、街頭で広げるとともに、9条・25条を暮らしに生かす「職場アピール」に取り組むなど「憲法守れ!」の世論を広げていきましょう!「平和こそ最大の福祉」の言葉を胸に、「憲法を生かし、平和と福祉を守る」運動を進めていきましょう。

2014年9月21日
全国福祉保育労働組合 第30回定期全国大会

◇PDFファイル
//fukuho.info/wp-content/uploads/2014/09/30taikai-ketugi.pdf

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