とりくみ

厚労省・内閣府の不十分な回答をうけ、福祉職員の大幅な増員と賃金の引き上げを求めて「3.14ストを含む全国いっせい行動」にとりくみます

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 3月7日、福祉保育労は国会議員会館内で3.7中央行動を展開し、昨年10月からとりくんできた国会あて「福祉職員の大幅な増員と賃金の引き上げを求める請願署名」の提出行動と紹介議員要請、厚労省・内閣府との交渉(陳情・要請)を60人の参加でおこないました。
 あわせて、厚生労働省の社会援護局と内閣府の担当者に対し、3月1日からスタートさせたネット署名「福祉職員の大幅な増員と賃金の引き上げを求めます!」の第一次分(3月6日正午着分までの522人の賛同者名簿・36人の賛同コメント)も提出しました。
 

 組合員から福祉現場の厳しさを訴えながら、大幅な職員の増員と賃金の引き上げ(職員配置基準の改善や不払い残業の一掃、すみやかな月額4万円以上・時給250円以上の賃上げ、人件費財源の引き上げ、グループホーム等でのワンオペの解消など)を求めました。

◇障害福祉職場で休憩・休暇が取れない実態を訴え
「障害福祉のグループホームで勤務している。ワンオペ体制で18時間の拘束時間で一歩も外に出られない。複数体制で休憩が取れるようにしてほしい」
「障害者の入所施設で有休は平均2日位しか取れていない。来年度は5月の祝日増や有休5日間取得の義務化で、休みを取る職員が増えるので1日あたりの職員が減ることになる。今年度できていた外出や行事を減らさないといけなくなる」

◇特養ホームで12時間拘束のあとに事務仕事 育児時間の職員も毎日残業
「特養で3対1の職員配置基準は守っているが、あらかじめ超過勤務を前提にした勤務を組まないとまわらないことが6年続いている。7時に出勤して19時まで勤務したあと事務作業の手当はつかない。休憩も1時間は取れず、取れても30分。育児時間をとっている職員も毎日超勤している。低賃金と配置基準の改善を急いでほしい」

◇最低基準を超える配置は加算で対応済み 基準改善は勘案するさまざまな事項の一つ
 これらの声を含む職員配置基準の改善要求に、老健局と障害福祉課は「人員配置の指定基準は必要最低限度でそれ以上の配置は加算ですでに対応している」「さまざまな勘案する事項の一つとして認識している」「3年に1度の報酬改定の議論で必要なデータを踏まえて検討していく必要はある」「財政的な問題もある」などの回答しか示せませんでした。

◇保育現場で不払い労働が常態化 国基準では安全が守れない
「あいち保育労働実態調査プロジェクトhttps://aichi-hoiku.tumblr.com/の調査結果では、持ち帰り分を除いて月平均18.9時間の残業があり、内容は基幹業務で、大半が不払いになっている。勤務時間は保育をする時間で、事務仕事などは時間外になるなど、業務が多すぎる。勤務する園では休日も保育をしていて、非正規の人に多く働いてもらってやりくりしているが、条件が厳しくて、人が確保できない」
「保育園の遠足の帰り、横断歩道で子どもの背中を押して誘導していた保育士が、突然現れた70代位の不審者の男性に罵声を浴びせられ、子どもを守るのに必死だった。この散歩も国の基準では3~4人のところ、5~6人の保育士で保育をしている。もし国の基準で保育をしていたらと不安になった。けがや命を落とすことになってから国が動き出すのでは遅い」

◇想定より実際の賃金が低いのは一部?!
これらの実態に対し、内閣府の担当者は「現行の公定価格の水準で配置基準を守れるようになっている。実際は、より手厚く配置しないとまわっていかないという理由で、現場で独自に加配がされ、公定価格の想定より実際の賃金が低くなっていることは一部にある」と、国基準以上の職員を園が独自に配置することで賃金が低くなっている実態は「一部」でしかないという認識でした。

◇職員配置基準と労働基準法が両立できる勤務シフトを示すことは、さらに先延ばし
組合側の「11時間開所・土曜保育が前提で、配置基準と職員の休憩なども含めた労働基準法を守れるという認識でいいか。両立できる勤務シフトを出してと要望し、昨年9月には出す、そのあと12月には出すと先延ばしにしてきた。なぜ出せないのか。できないことがわかっているのでは?」という追及に、内閣府の担当者は「作業が遅れていることは申し訳ない。3月中には回答を出したい」と、さらなる先延ばし回答で、「できないことを認めない」という姿勢をあらわにしました。

◇労働基準局の担当者は「厚生部局と連携を図りたい」と回答
福祉職場では職員数が少なく業務量が多いなか、不払い残業の多さが特徴としてあるという現場からの訴えに、労働基準局の担当者からは「(厚生行政を担当する)関係部局とも調整・連携していきたい」との回答がありました。

 国会あて請願署名の紹介議員要請行動(衆参の厚生労働委員を対象に)では、立憲民主党の阿部知子衆議院議員、川田龍平参議院議員、国民民主党の白石洋一衆議院議員、日本共産党の高橋千鶴子衆議院議員、倉林明子参議院議員、社会保障を立て直す国民会議の中島克仁衆議院議員の超党派6人の紹介議員を得ることができました。この日に第一次分として6万4191筆を提出。引き続き、要請や確認をすすめていきます。

 交渉終了後、これらのまったく不十分な回答を踏まえ、3月14日は予定通りに「3.14ストを含む全国いっせい行動」として、あらためてすべての地方組織と分会・職場・組合員のみなさんに、ストの実施や宣伝、ワッペン就労、職場アピールの採択・FAX行動など、できることをやりきることをよびかけています。

 現在、群馬、東京、神奈川、東海、京都、大阪、兵庫、島根などでストの実施(指名ストや時限スト)も含めた準備や調整がおこなわれ、他の地方も含めて街頭や職場前での宣伝行動、ワッペンシールを身に着けた就労などのとりくみを展開していきます。

 ネット署名「福祉職員の大幅な増員と賃金の引き上げを求めます!」
https://t.co/yV4ZOGEQ1t
 もさらによびかけ、3月27日(水)正午までの到着分(賛同署名簿・賛同コメント)を29日に提出する予定です。

☆☆☆福祉職員の大幅な増員と賃金の引き上げを求める「3.14ストを含む全国いっせい行動」での街頭等での主な宣伝行動(3月7日現在の予定 全国福祉保育労働組合)☆☆☆
~激励・応援など歓迎です!~
東京
 8:00~ 9:00東京都庁前宣伝(東京都議会議事堂脇)
12:00~13:00新宿駅西口宣伝
神奈川
 8:00~9:00鶴見駅東口
東海
10:00~17:00栄ひろばロングラン署名宣伝
17:00~18:00デモ
 
京都
 朝と昼に5カ所で宣伝した後、
18:30~20:00 3.14kirakiraぱれーど@三条河川敷
大阪
10:30~11:45大阪府庁前集会&デモ
18:30~19:30なんば駅前宣伝
滋賀
19:00~20:00草津駅西口
兵庫
 8:00~9:00県庁前宣伝
福岡
 8:15~9:00 福岡市役所前(ベスト電器向かい側歩道)

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